FlaskはPythonの軽量なWebフレームワークで、簡単に使えるためWebアプリケーションの開発に非常に適しています。この記事では、Flaskのインストール手順から簡単なアプリの実行方法までをわかりやすく説明します。
1. Flaskとは?
Flaskは、PythonでWebアプリケーションを開発するための軽量なフレームワークです。シンプルな設計でありながら、必要な機能を自由に追加できる拡張性を持っています。Djangoのように大規模なプロジェクト向けの機能がすでに揃っているフレームワークとは異なり、Flaskはシンプルで小規模なプロジェクトに適しています。
2. Flaskのインストール
まず、Pythonがインストールされていることを確認してください。インストールされていない場合は、公式サイト(https://www.python.org/)からインストールしてください。
次に、Flaskのインストールを行います。Pythonにはパッケージ管理ツール「pip」があるので、これを使って簡単にFlaskをインストールできます。
pip install Flask
上記のコマンドを実行すると、Flaskがインストールされます。バージョンを確認するには、以下のコマンドを使用します。
pip show Flask
これでFlaskのインストールが完了しました。
3. 簡単なFlaskアプリの作成
Flaskを使った基本的なアプリケーションの作成は非常にシンプルです。以下のステップで、簡単な「Hello, World!」アプリケーションを作成します。
3.1 Pythonファイルを作成
任意のディレクトリに移動し、新しいPythonファイル(例: app.py)を作成します。
from flask import Flask app = Flask(__name__) @app.route('/') def hello(): return 'Hello, World!' if __name__ == '__main__': app.run(debug=True)
このコードでは、Flaskクラスのインスタンスを作成し、/(ルート)にアクセスした際に「Hello, World!」を表示するように設定しています。
3.2 アプリケーションの実行
次に、このアプリケーションを実行します。コマンドラインから以下のコマンドを実行してください。
python app.py
実行すると、以下のようなメッセージが表示されます。
* Running on http://127.0.0.1:5000/ (Press CTRL+C to quit)
ブラウザで http://127.0.0.1:5000/
にアクセスすると、「Hello, World!」と表示されているはずです。
Flaskの開発環境
Flaskはデフォルトで開発サーバを提供していますが、本番環境で使う際は、専用のWebサーバ(例: GunicornやuWSGI)を使う必要があります。また、開発時に便利な機能として、デバッグモードがあります。デバッグモードを有効にすることで、エラー発生時に詳細なエラーメッセージを表示し、コードの変更を自動的に検知してアプリを再起動してくれます。
app.run(debug=True)
まとめ
Flaskを使って簡単なWebアプリケーションを作成する手順を説明しました。以下のポイントをおさえておくと、スムーズに開発を進められるでしょう。
- pipを使ったFlaskのインストール
- 基本的なFlaskアプリケーションの作成
- デバッグモードの有効活用
Flaskは学習コストが低く、小規模プロジェクトやAPIの開発に最適です。次は、テンプレートエンジンを使った画面表示や、データベースの操作などに挑戦してみてください。
これで、Flaskの基本的なインストール手順と実行方法についての説明は完了です。次回、URLルーティングについて紹介します。